Multiending – Express128  MP3 release!!

http://731records.info/releaseSite/731R06/731R06.html

731R06_jacket

 

Multiending – Express128
mp3 release

320kbps .MP3
500 yen(paypal only)

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Review


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たく煮 / Oven Toast Jam

https://twitter.com/oventoastjam

http://niphlex.blogspot.jp

先ずは、1stアルバム配信おめでとう!!

さて、本作Express128ではMultiendingというユニットでHyuga Daichiとfortsphereの連名での製作という事になっていますが、この731 Records主催のHyuga Daichiという二十歳ソコソコの男、一回も会った事ないんだけど、貧乏です。

器用貧乏ってヤツ。とにかく金が無い。それで2014年まで山形の芸大に居たうだつの上がらない芸大生だったのだけど…、だったっていうのはもう辞めたわけです。なかなかハードコアだよね。家賃五ヶ月滞納してたしね。

そういう生活やってると嫌でもフラストレーション溜まるってわかるのだけど、まあ、それの発散が音楽に向いてたという事で、このアルバムが出来たんだろうというのは皆さんにも想像出来る所でしょう。

 

というわけで、配信化に伴い解説を頼まれたんですが本人曰く粗探ししてくれって注文で…。

普通良い事を書いてセールス伸ばすのが常套手段だけれど、それって悪影響しか無いんじゃないwと思うんですが、そー言われたんで仕方なく書きます。

解説なんだから、最初っから詩的な勝手な妄想垂れ流しさせろ!と思いますけど、我慢します。

ま、そーいうのって大体なんもためになんない事が多いから。


前置きが長くなったけど、先ずは『シベリア特急128号のノーマネー横丁行き』というテーマで作曲…

との事だけどなんのこっちゃ。

全くその情景は思い浮かばないんだけど、ここに現れてるのはグチャグチャでまとまりの付かない心象風景です。思春期のもや~んとした何か。

中二病的な生死を考えるとか、なんかみんなあるでしょ?今でもそうかもしんないけど。

 

どういうわけかわからないけど、音楽教育をマトモに受けていない人がバンドではなくいきなり機材を片手に作り始める音楽ってドローン、アンビエント風のドタバタIDMに自動的になる、という事が多いように思うんだけど、ここでもそのジンクスは守られてる。

だけどその多くが本当に聴けたモンじゃない音楽だったりの本当に自己満足が多い中、本作Express128ではキチンと音楽としての体裁が保たれているようで作り手が『客観的に聴く』という部分をキチンと意識しているように思います。

ちなみにIDMとは、UKのWarp Recordsが93年頃に提唱した踊るためのテクノに対してのベッドルームで聴けるテクノIntelligent Dance Musicの略称なんですが、(AIシリーズの1番はPolygon Windowですね)どこがインテリジェントだよと昔から思うわけです。変態性しかないでしょ!

送られてきた資料によるとKorg ElectribeMX、Roland MC-307などのハードウェアシンセをメインに製作との事。

ミドルテンポのハードコアなドラムマシンに幻想的なシンセの上物が乗る、というIDMの黄金パターンがアルバム全体を支配していて、音的にはSKAMの一連のリリース、初期のAutechre、μ-Ziq、Cylobなどがすぐに思いつきますが、恐らく彼らはこの辺りの初期音源を全く知らずにこの音を作り上げたんじゃないか?と言う点も注目。

(実際尋ねてみたら大学のサークル友人にAphex TwinとSquarepusherを借りたのが入り口というよくあるパターンだった。)

 

彼らがいつから音楽制作を始めたのかはわからないけど、

機材から出力されるその音がどういう使い方をすると面白く響くか、というのを無意識の内になんとなくわかっているんじゃないかな。

というのも自然音、声のサンプリング、エフェクトもディレイなんかを面白い効果として使って実験しているし、

音作りをする時に最初から上手な音楽を作りたいのか、

あるいは、出てきた音そのモノにどのような「価値」があるか、または「気持ちよさ」があるか、という視点かで大分出来てくる音楽は違うんだと思う。

で、彼らはどっちかっていうと後者だと思う。音で遊んでいる中で生まれる音楽。

 

音はビリビリ潰れてるわ、クラッシュシンバルも本当にクラッシュしてるわで仕上げの荒さで判断されがちかもですが、丁寧な仕事をする、というよりもやりたい事を具現化する、という気持ちが優先されてるのはこの手の音楽で一番重要な事。

丁寧にやるのはある程度自分のスキルを上げてからでも遅くは無いし、逆に丁寧に作ろうとしてどっちとも付かない無味乾燥な音楽が日々量産される中、こうした1枚目が出てくる、というのは素晴らしい事です。

 

1枚目の作品には全てが詰まっている…というのは筆者が思う所ですが、辛口評価を言えばこの様々な要素の中からからどう自分達の方向性、個性を付けていくかが今後問われるんじゃないでしょうか。

まだまだフォロワーのフォロワーです。

ただ音に対するセンス(この言葉使うのイヤなんだよなぁ…)は十分持っているハズ。

あ、ユニット名でもあるMultiendingは文句ナシ!

大体1枚目には1曲くらいこういう文句の付けようの無い素晴らしい曲があるもんです。

Squarepusherしかり、自分の名前をタイトルに持ってくる自信、良いんですよね~。

心の中でちょびっとだけでも歴史に残る曲を作ろう!って気持ちで頑張ってね。期待してます。



uORGBVyQDJ Negami

https://soundcloud.com/negami

https://twitter.com/djnegami

これは間違いなく731Recordsの記念碑となる作品だ。

アナログ機材メインで作られたこの幻想的な楽曲群は最近熱が高まっているロウテクノとも異なるグルーヴで、とても新鮮に感じる。
作品を通して聴くと、茫洋とした音像の中から時折立ち現われてくる鮮烈なビートと優美なメロディに全身を包みこまれ自然と微睡んでしまう。

リスニング用としても素晴らしい作品なのだが、さらに見事なのは卓越した構成力と随所に散りばめられた煌めくようなアイデアであり、特筆すべきなのは2曲目(сутон)と12曲目(нотус)だろう。
この両曲は云わば反転図形のようなもので、12曲目を最後まで再生してみると2曲目で定めた相(アスペクト)が覆された時の快があり、それがこの作品の余韻をより一層清々しいものにしている。
そして安らかな寝息とともに可愛らしい音色が転がる最終曲(Go to Bed)でこのアルバムは終わる。きっと聴き終わる頃には心地よい夢の中だろう。

このように優れた作品が今回デジタルリリースという形で広く人々の手に渡るのはとても悦ばしい。
またzinbeiさんの愛らしいイラストもこの作品のイメージをより豊かなものにしていると思う。
一曲一曲をゆっくりじっくりと味わいながら大事に聴いて欲しい。

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